こんにちは! わさびなです。
5月に入って気温も大分上がってきました。
雨が降った後に畑に行くと、
畑の中はもちろん、畔(畑まわりの通路や、横の斜面)の草が
元気いっぱいな様子が目に入ります。
思わず「きたきたきたぁ~」と呼吸を整える必要性を感じてしまうのですが、
草はありがたいお宝なんですよね。
どうやったら草と上手くつきあえるのか、
他のことをしながら限られた時間と体力でできることを、
いつも試行錯誤しています。
この記事では今自分がしていることと、やってみたいことを
書いてみたいと思います♪
草とどうつきあうか~3つの言葉で表現してみた
①刈る
②ふむ
③生やす
何かこう、韻をふんでいる感じです。
ラップにしても歌えそう(*^▽^*)
「刈る」について
鎌で刈ったり、草刈り機を使ったりします
(最初は草刈り機をつかうのがこわかった!(^^)!)。
刈った草は、
①そのままその場に置いておく
②集めて山にしておく(草マルチ兼堆肥準備)
ことが多いです。
①そのままその場に置いておくについて
草刈り機で刈った後です。
苗まわりの草を刈る場合は刈った場所に戻します。
また、土が裸にならないように土が露出した場合は刈草をかぶせておきます。
戻した刈草は草マルチになって雑草を抑え、
また、時間がたつと腐熟して土に戻ります。
腐熟していく様子を見ていると、
虫がたくさん隠れていたり、白いカビのようなものがついていたり、
いろんな生きものが元気いっぱい活動しながら、
土が豊かになっていく様子が感じられます。
通路や使っていない場所、畔などを刈った場合は、
できるだけ刈草を集めて、草マルチ(兼堆肥)の準備をするようにこころがけています。
ただ、草刈り機をかけるだけでタイムリミットになってしまうこともよくあります。
②集めて山にしておく(草マルチ兼堆肥準備)について
今(5月)の季節に集めた分は夏野菜の草マルチにします。
刈った時に少しずつ集めて、今はこんな具合になっています。
乾燥するとかなりかさが減ります
(集めた刈草~手前と奥の山)。
これらの草は、夏野菜の苗を定植した後、
地温が大分あがってきたら苗のまわりに敷き詰めるのが理想です
(特にトマトやナスやピーマン・万願寺とうがらし)。
定植時(大体5月のゴールデンウイーク後半からゴールデンウイーク明け)は、
まだ地温が上がりきっていないので、
基本的には草を厚めに敷き詰めることはしません
(土を裸にしないように刈草を苗のまわりに置くことはします)。
草マルチをしないときよりも雑草を抑えられて、
水分もある程度保つことができているようなので良さそうな感じです。
ただ、夏の太陽は強いので、草マルチをしてもだんだんとかさが減ります。
かさが減ってきたら、再度刈草を上にのせられれば理想的です。
きゅうりやゴーヤーなどは背も高くなり、
大きくなってしまえば草を生やしておいてもそれほど不具合がないので、
大きくなってきたら草は刈らずにそのままにしておくことも多いです。
逆にきゅうりは、草を刈ってしまうと苗がぐったりすることがよくあります。
きゅうりの足元に草を生やして育ててみました♪
よかったらご覧になってみてくださいね♪
●カバークロップに挑戦~ナスとホワイトクローバー、キュウリと(雑)草
【無農薬・無肥料・草生栽培で家庭菜園の野菜づくり】(記事)
刈草はいつもたくさん集めたい!!と思っています。
ですが、畑の中や畔の草刈り、
結構広さがあって時間がかかってしまうんですよねえ(^^;。
草を刈る⇒集める
単純なようで、なかなかの作業量です。
他のこともやりながらで時間が限られているのと、
暑くなってくるこの季節、
自分の体力も考えながら作業しないといけません。
自分の理想通りにできるようになるにはまだまだです
でも、やっているうちに、以前できなかったことができていたりするんですよね。
一歩一歩改善です♪
冬の草マルチ使用の例:ソラマメと玉ねぎ栽培
昨年冬、畝の上に刈った草&刈っておいた草をしきつめて、
そこにソラマメの種をまいて、玉ねぎの苗も定植しました。
ちょっとみずらいですね(^^;
細い支柱を立てているところは、
ソラマメの種をまいたところです。
玉ねぎはこんな具合で定植しました。
ソラマメが発芽して、玉ねぎが活着してくれた後の写真です。
玉ねぎです。
この畝は、
ソラマメがアブラムシにやられることもなく、
元気に育ってくれています。
草も、刈草をしきつめない場合よりも抑えられていることが
感じられています。
この畝の様子(ソラマメと玉ねぎのコンパニオンプランツ)、
また改めて記事に書きます!(^^)!
堆肥づくり
ある農家の方のお話しでは、
大量の刈った草(外部からもらってくるなどして)
を山にして、
雨ざらしで3年、またはそれ以上の期間積んでおく
そうです。
切り返し(上と下を入れ替える)をするだけで良い堆肥になるそうですよ。
草の種類(落葉樹のものか、針葉樹のものかなど)によっても
分解されるスピードが違うので、
草の種類によって積んでおく時間も変えるそうです。
夏野菜の足元に敷き詰めたり、畝の上に敷いておくと
とても良い土になるそうですよ♪
「ふむ」について
春の草~カラスノエンドウ・スズメノエンドウ
やわらかい春の草、
とくにカラスノエンドウとスズメノエンドウなのですが、
これらはやわらかくて扱いやすい、
根粒菌がついて土を肥やしてくれる(後でお話しします)、
見た目もきれい(*‘∀‘)、
ということでできれば増えてほしいと思っている草です。
そこで、種ができるまで刈らずにおけるよう、
場所によっては刈らずに踏んでいます。
これはカラスノエンドウです。
こちらはスズメノエンドウです。
(花は0.5cmくらいでしょうか。とっても小さいです)
ちなみに、下の写真はスズメノエンドウの莢です。
カラスノエンドウのさやは目につくのですが、
スズメノエンドウは花もとっても小さくて、さやに至っては
今まで注目したことがなかった…(^^;
少し前に畑で見つけて、おお!小さい!!と見つけて感動です。
写真をうつしてきました。
(ピントがちょっとずれてます(笑)
マメ科の根粒菌
これらの草はマメ科。
根っこに住む根粒菌が空気中の窒素を固定して、
草に送ってくれます。
マメ科植物に特有の共生菌で、根にこぶ状の根粒をつくって共生、
作物から栄養分をもらう代わりに空気中から固定した窒素を作物に
あたえる
(「新特産シリーズ ラッカセイ」鈴木一男著・農山漁村文化協会2011 14ページから引用)
窒素は草が成長する上で養分となります。
こうした根粒菌が住む根っこを持ったマメ科の植物は
よく「緑肥」(生きた肥料)になるといわれることもあり、
生やしおいても、刈ってその場に置いても、
土を肥やしてくれる効果が期待できます。
カラスノエンドウについた根粒菌について
別に記事を書いてみました。
よろしければこちらもご覧くださいね♪
【野草(雑草)】【無農薬・無肥料・草生栽培で家庭菜園の野菜づくり】(記事)
背が高くなってきたら
ただ、種をつけるまで待っている間にどんどん背が高くなって、
時には1m近くにもなるんです。
野菜まわりのこうしたエンドウたちをそのままにしておくと、
野菜にからまったり、風通しが悪くなったりします。
小さな麦にからまったつる
そこで、踏んだらどうかなと試してみています。
下はエンドウ豆(うすいえんどう)の足元のカラスノエンドウなど。
かなり茂ってきたので踏んでみています。
やってみたところ、起き上がってはきませんが、
ちゃんと種が熟してきているので大丈夫そうです。
これでちょっと様子を見て見ようと思います。
「生やす」について
そのままにしておいても大丈夫そうなら、
基本的には手をいれません。
手がまわらなくて草をそのままにしてしまうことも多いのですが、
特に小さい時は陽が良く当たるように見てあげないといけません。
ちゃんと見てあげないと、とよく反省しています。
でも、草を生やしておくと良いこともありますよ~♪
土を保湿する
草を生やしておけば、
水をあまりやる必要がありません。
気候が大分変ってきて、
さすがに夏は大分水やりするようになりましたが、
他の時期は基本的には水やりをしないで済んでいます。
労力も省け、おトクです!
ありがとう草(*^▽^*)
土を耕す
草の根が土の中に入っていくと、
自動耕運機効果が!
草の根が土の中で腐ると、その空間は水や空気の通り道にもなり、
野菜もより育ちやすい場所になっていくそうです。
草を刈る時は地上部のみを刈って、根は土の中に残しておくと
よく見たり聞いたりしましたが、なるほど!です(*^▽^*)
支柱代わり
ソラマメなんですが、
苗まわりのカラスエンドウ・スズメノエンドウ・ヤエムグラなど
そのままにしておいた(というか手が回らなかった(^^;)ところ、
結構な強い風でも支えてくれているように見えました。
ただ、ソラマメまわりには玉ねぎも植えつけているので、
あまり草ぼうぼうにしていると玉ねぎの葉に日が当たらなくなってしまいます。
適度に草を刈ったり地面に倒すようにしています。
畑でのお助け草
①虫さされにヨモギなど
気温が上がってくると蚊などによく悩まされます。
そんなときはヨモギの葉を探して、
葉をすりつぶして刺されたところにこすりつけます。
これが結構効くんです。
ヨモギが見当たらないときはカタバミを探したりもします。
②虫を自分に集めるギシギシ
「ギシギシ」。
名前インパクトありすぎです。
はじめて名前を教えてもらったときは、「ギシギシ」?
そんなふざけた名前があるのか??(ギシギシごめん(*”▽”))と
思ってしまいました。
よく生えているので、見ればこの草かとお思いになる方もいらっしゃるかもしれません。
しっかりした大きい草です。
小さな野菜がそばにあると、確実に負けてしまいます。
ただ、この草、自分に虫を集めてきます。
よく見ると黒っぽい点が見えると思うのですが、虫です(虫が苦手な方ごめんなさい!)。
自分に虫を集めるために、近くの野菜を虫から守ってくれるとも
言われるそうですよ。
しかも若い葉は食べれるそうです!
④肥料代わりになる草~マメ科
先ほどもお話ししたマメ科の草です。
根っこに住む根粒菌とマメ科植物の間にたすけあいの関係ができています。
土を豊かにしてくれる、ありがたい働きをしてくれる草です。
⑤モグラやネズミを遠ざけるヒガンバナ
別名曼珠沙華ともよばれます。
秋のお彼岸ごろになると、茎がにゅうっと伸びて赤い花を咲かせます。
冬はこんな感じで力強い葉を生い茂らせます。
ネズミやモグラの害を防ぐといわれます。
田んぼの畔にもよく植えられてきたそうです。
※ヒガンバナの本についてこちらに記事を書きました。
よかったらご覧くださいね♪
&「ヒガンバナのひみつ」かこさとし作~雑草管理と子育てにおすすめ絵本(記事)
生きもののすみかになる・授粉昆虫を呼び寄せる~生物多様性
野菜を食べてしまう困った虫もいますが、
そうした虫の天敵となる虫たちもいます。
草はそうした天敵となる虫たちのすみかにもなります。
また、草の花が授粉昆虫を呼んでくれることもあります。
多様な植物が生えているところは、ミツバチの生息地としても適していると
聞いたことがあります。
草が生えた土の中にはたくさんの微生物や菌も住んでいて、
野菜の育ちにも良い影響をもたらしてくれるといいます。
草を生やしながら育てると、特定の病虫害が広がりにくいとも言われるそうです。
多様な草が多様な生きもののすみかとなり、
その場所のバランスを保ってくれているのかもしれません。
畑で作業していると、植物だけではなく、
本当にたくさんの虫がいることに気づきます。
名前もよく知らないものが多いのですが、
こんなにたくさんの生きものがいる、そのバラエティの豊かさに
感心させられます。
いろんな生き物が、私にはわからない様々な働きをしている。
気づかないうちに助けられていることも多いのだろうなあと思います。
草マルチ用資材の在庫
ちょっとマルチが足りないときに、
草を生やしておけば手軽に刈ってマルチにgo!
お手軽&オトクです!
食べられる草&効用がある草
ヨモギ
ギシギシ
カタバミ
カラスノエンドウ
スズメノエンドウ
については先ほど「お助け草」のところでご紹介しましたが、
食べることができたり、
効用がある場合もあるそうです。
ヨモギ・カラスノエンドウ
ヨモギは団子など有名ですね!
今年の春は葉を天ぷらにして食べてみましたよ。
また、カラスノエンドウも春先のやわらかい草を炒めて食べてみました。
パスタにするとおいしいとおっしゃる方もいらっしゃいました。
ヨモギにはこのような効用もあるそうです。
ギシギシ
先ほど写真を載せたギシギシは以下のように調理するそうですよ。
「実が熟すと、実を打ち挽いて米のようにして煮食する」(救荒本草)
(「救荒雑草~飢えを救った雑草たち~」佐合隆一著・全国農村教育協会2012:91頁から引用)
ギシギシにも効用があるそうです。
(91頁:「救荒雑草~飢えを救った雑草たち~」佐合隆一著・全国農村教育協会2012)
救荒雑草ヒガンバナ
ヒガンバナは有毒植物で有名ですが、
昔の飢饉の時には、手をかけて毒を抜いて食べられるようにしたそうです。
ヒガンバナは京都府や三重県では別名「クスリグサ」とも呼ばれていたそうです
(「ヒガンバナのひみつ」かこさとし著、小峰書店発行)。
効用もあるようですよ。
カタバミ
畑でよく見かけるカタバミ。
黄色い花と手前のハート形に見える葉(3枚ついている)
がカタバミです。種類がいろいろあるようです。
小さな草ですがとても強く、
よく繁殖しています。
カタバミも蚊に刺された時にこすりつけると効くんですよね。
このような効用があると載っていましたよ。
などの患部にあてると良いという
(128頁「救荒雑草~飢えを救った雑草たち~」佐合隆一著・全国農村教育協会2012)
漢方生薬の原料にもなるカラスノビシャク(半夏)
あちらこちらで見かけるカラスノビシャク。
正直なところ、
最近までその存在に気づいていませんでした。
とても背の低い草で、
目につきませんでした。
この草が漢方薬に?!とびっくりしました。
とても強い!
草に埋もれていてもちゃんと生き延びています。
畑では当たり前のように見かける雑草なのですが、
日本では薬価が低いこともあり自給率が下がっており、
国・自治体をふくめての生産対策が求められているそうです。
農薬が苦手なようなので、
場所を選ぶかもしれませんが、
草むらや耕作放棄地などをさがせば結構見つかるのではと思います。
カラスノビシャクについて別に記事を書いてみました。
よかったらご覧になってみてくださいね♪
(記事)
●夏の家庭菜園~
きゅうり・さつまいもの足元、ニンジン種まき準備、
いろんなところに薬草を見つけました:カラスノビシャク(ハンゲ)
【無農薬・無肥料・草生栽培で家庭菜園の野菜づくり】【薬草:漢方生薬】
(記事)
カバークロップについて
土を裸にしないようにする被覆作物のカバークロップ。
使いようによっては他の雑草をおさえるのに役立つようです。
クローバーやヘアリーベッチなど、
他にもいろいろな種類があるようです。
今年の夏はナスの畝でクローバーをつかったカバークロップ実験をしてみました。
ご興味のある方がいらしたら、
以下の記事もお読みになってみてくださいね♪
【無農薬・無肥料・草生栽培で家庭菜園の野菜づくり】(記事)
草対策~これからやってみたいこと
こうして見てくると、
いろんな意味で助けてくれる草ですが、
野菜への日当たりや風通し、また作業の効率を考えると
上手につきあう必要があると感じます。
家庭菜園をつづけてみて、
もっと効率よく作業できるようにしたい!
とよく思うようになりました。
①畝のサイズをそろえる
②畝間(畝と畝の間の部分)を最低でも1メートルはとる。
作業がうんとしやすくなりそうだなあ。
それに、秋口にはレンゲ・クローバー・麦などを畝間に
播いて、他の草を抑えたり、草マルチの資材を準備したりすることも
効率良くできそうです。
長く家庭菜園を続けるとは思っていなかったので、
畝をもう少し増やそうかと思っては畝を立て、
ということを繰り返してきたので、
サイズがいまひとつそろっていなかったり、畝と畝の間の溝も狭かったりします。
また、畑を使う都合もあって、
効率よく作業できるような畝の配置になっていないんですよね。
続けてみて、
自分の体力や畑作業につかえる時間を考えると、
効率良く作業できることは大事だなあと思うようになりました。
畝の本数を大分減らして立てなおすことももちろんできないことはないのですが、
それをするには実質1シーズン栽培を諦めて、
まとまった時間と力が必要になるので、
うーんと二の足を踏んでしまいます。
何にしてもここまで畑をつづけて、しかもブログまで書いているとは、
8年前の自分が知ったらものすごい驚き様だと思います
(自分が驚いている様子をちょっと見てみたい気もします)。
マイドリーム、
いつかかなうかな。
まとめ~草はお宝
いろんな働きがある草。
気温が上がって雨がたくさん降る季節は、
「うひゃ~」とやはり思ってしまいますが、
こうやって改めて考えてみると本当にありがたい存在です。
以前、ある農家の方とお話ししていた時、
こうおっしゃいました。
「私たちは草の1本1本にも感謝するんですよ」
季節にあわせていろんな草が、いろんな場所で成長します。
姿かたちも、花の色も、子孫繁栄の方法もさまざまです。
そう考えると本当に不思議です。
そんな草たちを見ていると、
それぞれでOKじゃーんというメッセージをもらっている気がします。
ここまで読んでくれてありがとうー!!
【関連記事】
●夏によく使う草刈り道具~草刈機(肩掛け)とレーキ【無農薬・無肥料・草生栽培で家庭菜園の野菜づくり】(記事)