『竹』これからの新しい時代への可能性~支柱から竹製品・災害対策・バイオ炭・健康・教育など

これからの仕事・働き方

こんにちは! わさびなです。

 

しなやかで強い竹の支柱。
プラスチックの支柱よりも私は気に入っています。

近所のホームセンターでは2種類の太さのものが売っています。
(最近太目のものの長さのサイズがかなり減ってしまいました)

細めのものは長いもの(2mなど)を買って、
ノコギリで切ればおトクに使えます。

竹林でいらなくなった竹をもらえたら、
もっとオトクです!

 

 

 

と、ここまで書いて思い出しました。

最近よく見ている「竹チューバー」竹虎さんのブログ
(竹虎さんは竹虎(株)山岸竹材店の4代目の方です)。

少し前に素晴らしい竹細工の写真と、
世界竹会議の基調講演スピーチが書かれた記事をみていました。

もう一度、
こういう素材を活かした暮らしができたらいいなあ。
こういう素材を活かした文化・経済になったらいいなあ。

そんなことを考えていたことを思い出しました。

 

 

そこで!

今回のテーマは、
これからの時代を切り拓くかもしれない植物シリーズ第一弾!
(思いつきなので第二弾があるかはまったくわかりません(*^▽^*)。

『竹』がこれからの時代を切り拓く!?○△※♪♪…

に急遽決定しました!!

ちょっと長い記事になりましたが、
竹の支柱と野菜の写真もたくさん載せてます
(思えば竹の支柱と野菜の写真でおお!!と思うのは、
完全に個人的趣味の世界??なのでしょうか(^^;)。

よかったら読んでくださいね!!

 

 

 

※この記事では、
竹虎(株)山岸竹材店4代目の竹虎さんが書かれたブログを数多く
ご紹介させていただいています。

「畑じかん」ブログではアフィリエイトはしていないのですが、
竹虎さんのブログを見て、
竹という素材について改めて考えるきっかけをもらい、
これから求められる新しい暮らし方や経済のヒントがあるのではないかと思うに至りました。

その経緯から、
今回の記事では竹虎さんの記事を多くご紹介させていただいています。

 

 

竹支柱で野菜づくり♪

支柱に

地域の竹やぶでいただいた竹を、
ゴーヤーの支柱にしてみました。

つるが絡みやすいように、
小枝を一部残しました。
(にしてもゴーヤー、やっぱり苗をつくった方が良かったなあ。
夏に収穫が間に合わなそう(^^;))

 

 

ミニトマトの脇芽支えに

ミニトマトは脇芽をほとんどとらないので、
あっちこっちに伸び放題です。
そんな自由を愛するミニトマトを支えます(*^▽^*)。

 

 

そこで大活躍の細い竹
(ちなみに正面の太目の棒はキクイモの枯れ茎です。
ちなみに右下にコンパニオンプランツキュウリです)

 

 

太い支柱と支柱の間に細い竹をわたして、
脇芽をのせたり、
脇芽をひもでくくりつけたりします。

 

 

アロイトマトの茎を支えるのにも使っています。

 

 

竹やぶから頂いた竹の小枝。
分岐している「Y」の部分を利用して、
脇芽をのせています。

 

きゅうりのネット代わりに

こちらはきゅうり。
細い竹をネット代わりにわたしています。

大枠にする太い支柱には、
竹の支柱が足りなくて、
プラスチックの支柱も使っています。

でもプラスチックの支柱は台風などの暴風で折れることがあるんです(*”▽”)。
本当は竹の支柱を使いたいところです。

 

 

 

 

つるがしっかり巻いています(*^▽^*)

 

 

エンドウのしもよけに~シソやキクイモの枯れ茎とあわせて

エンドウのしもよけによく使われるのは稲わら。

でも米はつくっていないんです(残念!)!

ということで、
竹やぶから竹ぼうきの先になるような細い竹をもらってきたり、
シソやキクイモの枯れ茎とあわせてしもよけに使っています。

 

 

 

本当に便利、
しかもしなやかで強い。

それに朽ちてきたらそのまま土に戻せます。

竹、素晴らしい!!

 

竹林~別世界がひろがっています

何度か地域の竹林に入ったことがあります。

地域の方たちが手入れをされている里山の竹林です。

私は都会育ちで、
少し竹が生えているところに行ったことはあっても、
竹林といえるまでの場所に足を踏み入れたことはありませんでした。

 

はじめて足を踏み入れた時のことをまだ覚えています。

 

 

竹と竹の間から柔らかな光が差し込み、
静かで、すがすがしくて、
まるで別世界でした。

背の高いきれいな緑の竹が何本もそびえ立ち、
足元は枯れ落ちたササの葉でしょうか、
一面に広がっています。
歩くとサクサク音がします。

思わず立ち止まってぐるりと上を見回し、
しばらくぼうっとしていました。

 

 

 

心の中でいろいろと考えることがあっても、
しばらくの間それを忘れさせてしまうような、
そんな力があるのではないかと思います。

竹は様々なものをつくる材料になることはもちろん、
育っている空間そのものが心身の健康に役立つと思います。

 

 

 

竹虎さんのブログに素晴らしい竹林の画像と、
動画が掲載されていました。

とても素敵でした。

『竹と笹』

『只今、日本唯一の虎竹の里は「リアルたけのこの里」
(動画:日本唯一の虎竹林にて虎竹が筍になる)

 

 

 

竹製品・竹細工

再生可能な竹製品は美の見本

「江戸に学ぶエコ生活術」(アズビー・ブラウン著、幾島幸子訳、阪急コミュニケーションズ、2011)に、
このような文章がありました。

 

「再生可能な竹製品は美の見本

小さなものに大きな意味がある場合があるが、
日本で竹製の台所用品が普及していることもその一例だ。
スプーンやマドラー、おたま、しゃもじ、串、箸、各種容器、ざるやかごなど、
現在も多くの竹製品が使われているが、
大部分はひと目見れば江戸時代に由来するものだとわかる。
そのデザインは何百年という年月を経て改良され、すでに完成された形になって久しい。
軽くて扱いやすく、丈夫で、機能的なのだ。
…日本で竹という材料がこれだけ長く使い続けられていることは、
文化における美の生きた見本だといえる。」
(同98ヘページ)

 

 

竹素材の製品はごく当たり前のように身近にあるものと考えていましたが、
大部分は江戸時代に由来なんですね。
考えたこともありませんでした。

それに、
「文化における美の生きた見本」という言葉!

外国の方から見るとそのように見えるのですね。
竹があるのがあまりに当たり前で考えたこともありませんでした。

 

 

たしかに、
プラスチックと比べると、
竹素材はその場の空間を和らげるような力があるように思います。

できることなら私自身は竹素材のものを使いたいと思っています。
自然な感じで気持ちも落ち着くんですよね。

 

ただ、住空間が狭く、通気性があまり良くない住まいでは、
十分に乾燥させる必要がある竹製品よりも、
プラスチックなどの別素材を選びがちになってしまいます。

 

竹製品の利用と住まいの在り方は密接な関係があるような気がします。
そう考えると住まいのあり方もとても大切ですね。
これから見直される分野にぜひなってほしいです。

 

 

美しい竹製品・竹細工

竹製品の美しさ。
その例となるものが竹虎さんのブログに掲載されていました。

 

昔の職人の方が竹の根からつくられたもの。
竹根の工芸品

 

竹とうるしを組み合わせたかご。
名人作無双籠×漆
続・名人作無双籠×漆

 

一見の価値ありと思います。

 

 

うるしは、
耐久、耐水、断熱、防腐性に優れていて、
現在でもこれに勝る合成塗料は無いと言われるそうです。

日本の漆の歴史は縄文時代から続いているそうで、
塗料としても接着剤としても、強く耐久性があるそうです。

 

それほどの歴史があるとはまったく知りませんでした。
日本人なんですが、知らないことが多いなあ。

でも、
お箸やおわんなどを買うとき、
手ごろなものは合成塗料の使用が多く、
漆がつかわれているものはあまり目にしないようになっている気がします。

経済性の問題なのでしょうか。

 

 

以前地域の方から、山で歩いていてうるしにかぶれたことがよくあった…、
というようなことを聞いたことがあります。

またしても「身近にあるけど知らなかった」ことかも。
今度調べてみよう。

 

 

世界的に高い評価

手で生み出された竹製品、
世界的にも高い評価を得ているようです。

環境意識が高まってきている今、
世界に誇れる日本の技術・文化として、
ふたたび日本でも注目されるようになるかもしれませんね。

 

竹虎さんブログ:
パリで再開したフランス国内巡回展「日本の日常生活の中の竹

 

災害対策

高知では、
「蓬莱竹」という竹が、
川の流れが急なポイントによく植えられているそうです
(竹虎さんブログ:続・竹と笹

 

「蓬莱竹」は株立ちで田畑に広がることがなく、
しっかり土壌を固められるそうです
(そんな竹があるんですね。知りませんでした!!!)。

高知は台風銀座と呼ばれるほど、
昔から台風被害に悩まされてきたそうで、
防災目的で植えられてきたものなのだそうです。

 

 

竹といえば、
植えると根っこが広がっていくイメージしかなかったのですが、
いろんな竹があるんだなあ。

 

 

自然を活かした災害対策、
武田信玄が川の治水対策で「信玄堤」という土手をつくったと聞いたことがあります。

気候変動の影響が大きくなってきている今、
昔の人たちの知恵が助けになってくれるかもしれません。

 

環境にやさしい・再生可能な・身体に安全な建築材としての可能性

「環境にやさしい建築資材を使う」

先ほど触れた「江戸に学ぶエコ生活術」に、
環境にやさしい建築資材が求められていることについて書かれていました。

環境に負荷のないものづくり・生活がますます必要になるこれからの時代、
ヒントをくれそうな気がします。

以下に一部引用させていただきます。

 

環境にやさしい建築資材を使う

建造物には、
その生産と使用において環境負荷とエネルギー消費が少なく、
環境に戻しやすい再生可能な資源を可能なかぎり使うべきだという考えは、
現在多くの人に受け入れられている。

…欧米では建築に使われた木材が回収されることはめったになく、
せいぜい細かく刻んで根覆いとして使うか、
燃料として燃やされるぐらいで大部分は埋め立てゴミとなる。
また、ガラス瓶のリサイクルと再利用は非常に発達しているものの、
窓ガラスが解体現場から回収されることはほとんどなく、
タイルやプラスチック類も同様だ。
これらの建材は容易に回収できるよう設計を見直す必要があるが、
この種のリサイクルは問題の一部を解決するにすぎない。
建築資材の製造や輸送、
そして建築そのものにかかる全エネルギー消費をへらさなければならないのだ。
後処理がほとんど必要なく、
本質的に丈夫で柔軟性があり、
見た目が美しく安価な再生可能な資源を使って、
環境にやさしい優れた建材を現地で生産することが望ましい。
一口に言って、
竹のような特長を備えた新しい建築資材が求められているのである。」
(同173ページ)

 

身体に安全な素材の必要性

子育てをしていると、
シックハウスはもちろん、
高度な産業・工業・通信技術など、
環境の負荷に起因する症状で悩まされるという話を耳にする機会が多い気がします。

正直なところ、子供を産んだ時よりも、
その頻度や程度がだんだんと大きくなっているような気がしています。

 

さまざまな産業技術が発達して、
知らぬ間に心身への負荷が大きくなっている現代。

身体の出来上がっていない子供たちは、
もっともその影響を受ける人たちの一部に入るのでしょう。

 

以前、化学物質過敏症で中学校にほとんど通えなかった中学生の卒業式の記事を
読んだことがあります。

「化学物質過敏症
中学生の馬場さん、巣立つ 友達がいてうれしかった 新たな夢へ」
(毎日新聞
人間も自然界の一部ということにより多くの人たちが気づくようになっている今、
自然の素材がより注目を浴びるようになっていくかもしれません。
建築資材はもちろん、さまざまな分野で、
竹をふくめた心身に安全な素材の使用や、
健康に生きることを最優先事項とした産業技術の発展を願ってやみません。

 

 

日本の炭利用の歴史を再評価・環境に役立てる:バイオ炭

バイオ炭とは

バイオ炭とは、
「生物資源を材料とした、生物の活性化および環境の改善に効果のある炭化物のこと」
(日本バイオ炭普及会 ウェブサイトから引用

だそうです。
カタカナが入るとちょっと構えてしまいますが、
木炭や竹炭などのことですよね。

 

「バイオ炭」という言葉、
翻訳をしていた時に出てきてはじめて知りました。

 

「日本バイオ炭普及会」のウェブサイトによれば、
バイオ炭が国際的に、本格的に脚光を浴びるようになったのは、
2000年代に入ってからだそうです。

ブラジルのアマゾン川流域ではかつて原住民が高い農業生産力を誇っていたそうですが、
その繁栄を支えたのは「黒い土、テラプレタ」という炭だったということがわかり、
欧米の研究者たちが驚いて、
炭化物の農業利用の取り組みが進んだのだそうです。

 

アジアや日本でのバイオ炭の歴史

炭は広くアジアで利用されてきたそうです。
日本バイオ炭普及会のウェブサイトで、
アジアや日本での炭利用について、
大変興味深い歴史を知ることができました。

 

一部以下に引用させていただきます。

狭い土地で大勢の人を養わざるを得なかったアジア諸国では、
古来稲作を中心とした集約農業に依存し、
あらゆるものをリサイクルして肥料とする技術が進歩しました。
ほんの半世紀ほど前まで、
し尿や家畜排泄物、落ち葉、青草、ゴミなどの廃棄物も肥料として余すところなく使われていました。
もみがらくん炭や木灰などの炭化物も土壌改良資材として、
また保肥材として貴重な農業資材だったのです。

しかし、これらの土と作物を同時に育てる伝統的な技術も、
20世紀になって化学的業が普及するにつれて、徐々に忘れ去られていきました。
さらに 20世紀後半には山林から得られていたエネルギー源の薪炭もすっかり化石燃料に変わり、
日本の自然も大きくその姿を変え、森林の荒廃も進んでいます。

 

…農業の中で、もみがらくん炭の利用は炭化技術の改良とあいまって、
民間技術として維持されましたが、その効果に関する研究は遅れていました。
木炭の消費が急激に減少し、
…木炭・木酢液の 用途開発が唱道され始めたのは 1970 年代のことでした。

1980 年からは、
…木炭の農業利用に関する研究が始まり、
土壌に生息する複数の有用微生物が炭を介して植物根に共生し、
その成長を促進するという事実が明らかとなりました。

その後、多くの研究者や企業家によって堆肥製造 や土壌改良に炭や木酢液を用いる技術が開発され、1986 年、炭化物が土壌改良資材として政令指定されることになりました。
また、「木炭・木酢液の多用途利用開発に関する研究」 が林野庁によって取り上げられ、
1993 年にはその報告書が刊行されるにいたりました。

有 機農業の普及に対応して、
1990 年代には日本における炭の農業利用技術がほぼ完成の域に達し、
農業関係の出版物を通じて、その普及が図られました。
日本におけるバイオ炭はこのころから本格的になったといえます。…

(日本バイオ炭普及会 ウェブサイトから引用

 

 

ここでは木炭が取り上げられていますが、
竹炭も木炭と同様の効果が期待できるそうですよ!

農文協の「ルーラル電子図書館」に次の記載がありました。

 

竹炭(ちくたん)

竹をやいてつくる竹炭にも、木炭と同様の効果が期待できる。竹炭をやくときに採れる竹酢液も、木酢液同様に減農薬や土壌改良に役立つ。竹林の荒廃に悩む地域が少なくないが、逆にいえば竹は無尽蔵の地域資源。最近は竹パウダーとしての利用が増えているが、竹炭としても大いに利用したい。…
(ルーラル電子図書館『現代農業用語集』

 

 

バイオ炭の世界会議

バイオ炭の世界会議も開かれているそうです。

2019年の参加レポートを読むと、

 

●中国・韓国からの参加者が多い

●さまざまな材料を素材としたバイオ炭や機能強化したバイオ炭を利用した、
環境改善目的での利用についての発表が比較的多い

●燃料電池の電極材料への利用についての発表もあった

(「1IBIBiocharWorldCongress2019参加レポート」

などと書いてありました。

 

 

アジアで古くから使われている炭に中国や韓国が着目していると知って、
伝統医学について、中国や韓国が国を挙げて取り組んでいることを思い出しました※。

両国では、
広く伝統の知恵を見直す取り組みが進んでいるのかもしれません。

 

(※東洋医学についての記事を書きました。
ご興味があったらこちらもぜひご覧になってみてくださいね。
●「東洋医学(日本の伝統医学)とコロナウィルス(COVID-19):
新たな時代にむけた産業・経済のあり方への可能性」

 

 

工業利用での研究も進んでいると読んで驚きました。
炭にはさまざまな利用の可能性があるのですね。

 

日本バイオ炭普及会のウェブサイトでは、

○森林破壊につながらない炭化
○化石燃料の大量消費が生じない集荷

の観点から、
農林業の廃物利用や地廃地消がすすめられていました。

(「地球温暖化防止への貢献」
小川眞 元大阪工業大学客員教授・JBA名誉会長)

 

これからの時代、
ぜひそうした観点を踏まえた持続可能な工業・産業が発展してほしいと思います。

 

 

 

身体を癒す力

支柱はもちろん、竹製品・建築資材、災害対策、土壌改良、
さまざまに利用できる竹ですが、
古くから薬としても使われてきたそうです。

民間薬・漢方薬

少し前に図書館で、
「生薬と漢方薬の事典」(田中耕一郎編著 日本文芸社、2020)という本を借りたのですが、
そこにハチク、またはマダケについて以下のように載っていました。

 

竹茹(※ちくじょ:※ブログ管理者)

熱をさます働きで痰を除き嘔吐を止める

竹林に入ると清涼感がありますが、
これはながれのよい地下水を勢いよく組み上げ、
葉から盛んに蒸散しているためです。
竹茹はちょうど竹林の空気のように肺に清涼な空気をもたらす作用があります。
廃熱をさまして痰を除き、胃熱をさまして嘔吐を止める働きがあります。
そのため、粘性痰やせき、むかつき、胸やけ、嘔吐、しゃくり、つわりなどに使われています。
また、熱痰によって起こる動悸、不眠などの精神不安の症状にも用いられます。
竹の茎の外皮をはぎ取り、
中間層を薄く削って帯状にしたものを生薬として利用します。
葉や茎も火であぶって流れ出た汁が薬用にされます。
(同91ページ)

 

 

そう言えば、
「漢方と民間薬百科」大塚敬節著 主婦の友社出版(1966)にも、
「タケのあぶら」がぜんそくに効いたという、著者の知り合いの医師の話が書かれていました
(同235ページ)。

 

 

また、竹酢・木酢の抗菌・抗ウィルス機能について以下のような記事も見ました。

「“新型コロナウイルスへの対策に対する緊急提案”」
野村隆哉氏フェイスブック 2020.2.13、17、18、22、25投稿 ※10 

(野村隆哉氏:元京都大学木質科学研究所教官、現在(株)野村隆哉研究所所長
燻煙熱処理技術による木質系素材の寸法安定化を研究)

 

 

これからの時代に見直したい竹

「無尽蔵」~持続可能性

竹は、
3か月で大人の竹の大きさ(20数メートル)になり、
3年たてば資材として活用できるようになるそうです。

次の項でご紹介する竹虎さんの世界竹会議のスピーチでは、
竹は、

「…成長の早さから資源を枯渇させることなく永続的に活用することができる
唯一の天然資源と言われています」

と書かれています。

 

 

 

竹製品・竹細工、災害対策、建築資材、バイオ炭、薬用植物、
いろいろな竹の可能性に触れてきましたが、
それこそ可能性も「無尽蔵」かもしれませんね!

教育に活用

近くに環境の安全性が確認できる竹林があったら、
教育現場でも活用できるかもしれません。

 

・自分の手でものを生み出すということ
・竹を含めた地域資源をどのように活用するかということ
・地域の里山をどのように維持・管理するかということ
・自分たちの身近にある植物・環境を活かして経済を成り立たせること

 

とても大切な、
さまざまなことが学べると思います。

 

そして、
小さな頃からそうした場所に慣れ親しむことができれば、
身体感覚としてそうしたことを身につけることができるかもしれません。

 

 

 

机上の勉強や、今教育界でも推進されているIT関係のこと以外にも、
自然の中で作業をしたり、
ものを作ることに楽しみや得意を見出す子供もいると思います。

子供たちの隠れた才能を活かすという意味でも、
竹林など地域の自然を取り入れて、
教育活動の幅がもっと広がればと思います。

 

自然を活かした日本の伝統技術が
次世代に受け継がれていく助けにもなるかもしれません。

 

 

自分の手でものをつくるということ

自分の手で何かを生み出せるということは、
生きていく上で安心感を与えてくれるような気がします。

 

また、コロナウィルスの問題が起きて、
今のような便利な世の中であっても、
外国との物資のやりとりが滞ることもあるとわかって、
結局のところ必要なものを自分の場所でつくれることは安全保障の問題でもあると思いました。

 

 

通信技術は発達しましたが、
生身の人間の生活はそれだけでは支えられない。

通信技術そのものも、
突き詰めれば人間がつくった物質的技術を土台に成り立っている。

思えば当然のことなのかもしれません。

 

 

身体をつかってものを作り出す労働は、
世の中を支える非常に大切な仕事でありながら、
軽視されがちなところがあるように思います。

でも、
自分の手で何かをつくるということをもう一度見直す時が来ているのではないか。
ぜひ見直してほしい。
そう思います。

 

竹はその機会をくれそうな気がします。

 

心と身体に自然スイッチが入る仕事を生み出す

自分が元気になれるような場所で仕事ができたら、
持続可能な方法で仕事ができたら、
それで生活ができて経済も回ったら、
本当にいいですよね!

世の中も自然と良い方向に進みそうな気がします。

 

竹にいろいろな可能性があることを知って、
そうした仕事を生み出せるものの1つになるのでは、
と思いました。

 

人を癒す力がある竹林。

そうした場所に関わる仕事は、
心と身体に自然スイッチが入る仕事になるかもしれない。

心と身体に自然スイッチが入ったら、
おのずと思考も変わりそうな気がします。

 

思考が自然モードになったら、
何かが大きく変わりそうな気がします。

 

 

 

「21世紀は竹の時代」世界竹会議での竹虎さんの基調講演

世界各地で3年に1度、竹の祭典「世界竹会議」が開かれるそうです。

2018年のメキシコで開かれた会議では、
竹虎さんが基調講演者としてスピーチされ、
そのスピーチ内容がブログに掲載されています。

 

竹やぶを見ると、
正直「支柱にいいなあ」という思いで頭がいっぱいになった自分です。

そんな自分ですが、
竹虎さんのこのブログを読んで、
竹について考えてみようという気になり、
この記事を書きました。

 

 

 

スピーチでは、

●竹が日本の生活・文化に溶け込み、長く利用されてきた歴史

●日本の文化・歴史と一体となった竹製品・竹細工の国際的な評価の高さ、
世界にアピールできる産業としての可能性

●持続可能性ある資源としての竹

●竹の無限の可能性(「21世紀は竹の時代」と竹虎さんは言います)

●竹が忘れ去られつつある日本の状況

●竹に現れる温暖化

●今の時代に竹から学べること

 

などについて触れられています。

 

 

 

日本人にはこのような素晴らしい文化があったのだと気づかせてくれるスピーチです。

私は竹という植物に希望を感じました。

 

ご一読をおすすめします!

 

第11回世界竹会議(11th World Bamboo Congress Mexico)竹虎四代目基調講演

最後に

この記事を書きながら、
ふと、何かで読んだ職人の方の言葉を思い出しました。

 

 

人は育てられるときに育てておかないと、
一代欠けたらつながらなくなってしまう。

人を育てるのは目立たないしんどい仕事だ。
余裕ができた時にすればいいというものではない。
それでは間に合わないことがある。

 

そのようなことが書かれていました。

 

 

人を育てることだけではなく、
技術をつなぐこと、
文化をつなぐこと、
地域の環境をつなぐこと、
すべてに通じることではないかと思いました。

 

 

新しいものを取り入れるだけではなく、
他の国の良いところを取り入れるだけではなく、
自分の足元にあるもの・ことを見直し、つなぐ努力をしていきたい。

 

護岸にもつかわれるほどの強さが竹にあるのは、
自分の足元に根をしっかりと下ろすため。

今の困難な時代を切り拓く知恵を、
竹に学べそうな気がします。

 

 

お読みくださってありがとうございました!

(この記事では、
竹虎(株)山岸竹材店4代目の竹チューバ―さんのブログを多く参考にさせていただきました。
ここに深くお礼を申し上げます。)