もし日照不足がつづいたら~大根・カブ・ニンジン・そば等、今夏は秋冬野菜の早まきも考えてみようかな~「二宮翁夜話」を読んでみた

無農薬・無肥料・草生栽培で家庭菜園の野菜づくり

(上:久々に冬野菜カブの写真です)

こんにちは! わさびなです。

7月も後半にさしかかっていますが、
ここしばらく朝晩は涼しく、
くもりが多くて日中もそこまで暑くならない日が続いています。

先日の1か月予報では、
梅雨明けは遅れて降水量は平均並みか多いとか。

梅雨明け遅れ、本格的な夏の訪れは8月にずれ込みか(気象庁1か月予報)」
(ウェザーニュース:2020/07/16

 

 

 

梅雨明けは猛暑になるようなのですが、
もしかしたら秋が早めに来る可能性もあるかもしれず、
秋冬野菜を早くまいた方が良いのか、
ちょっと考えていました。

 

そこで思い出したのがあの二宮尊徳さん。
江戸時代末期に農村復興に尽くした人物で、
薪を背負って歩きながら本を読んで勉強したと言われているとか。

さらには、
夏にナスを食べてその味からその年の不作を予想したそうです。
すごすぎです。

 

家に尊徳さんの本があったことを思い出し、
見てみたところ、
不作を予想した年の様子や、
植えたものが書かれていました。

頭の片隅にあったら何かの役に立つかもしれません。
読んだものを以下、簡単にまとめてみます(*^^*)。

 

新ナスの味で不作を予見:その時の天候

ここでご紹介するのは
「二宮翁夜話」(福住正兄筆記 佐々井信太郎校訂:岩波書店)
という本の一部なのですが、
古い本なので漢字がとても多く、
文体も昔のものなので難しいです…^_^;)。

全部正確に解読できているかあやしいですが、
私が理解できた限りで口語で簡単に書いてみます。

 

翁いわく…、
早春より引き継いで気候不順、
梅雨から土用まで雨が続き、
天候はとても涼しく、
雨やくもり続きで晴天はめずらしい

晴れると思えば曇り、
曇ると思えば雨が降る

土用前より心配していたが、
土用にさしかかって空の気配がなんとなく秋めいて、
草木にふく風も何となく秋風のようだった

ちょうどその折に新なすが来たのでぬか漬けにして食べたが、
秋ナスのような味があった…

 

 

ナスの味に決心して、
方々に使いを走らせて不作の準備をさせたと書いてあります。

 

 

土用といえば「うなぎ」としか思い浮かばないんですが(*^^*)、
調べてみたら、
「立夏,立秋,立冬,立春直前の 18日間ずつをさす」
のだそう。

カレンダーを見てみたら、
今年の立秋前の土用は7月19日です。

もうすぐですね。

 

何を播いたか

本には、

 

木綿の生えていた畑をつぶし、
荒地廃地を起こして、

 

そば、大根、カブ、ニンジンなど
十分にまきつけさせた

アワ、ヒエ、大豆など
食料になるものの耕作・栽培につくさせた

大麦を、
稲を刈り取った後、手の回るだけ播かせた

 

また、
穀物の売り物があるときは借金してまで買い付けたそうです。

 

「油断なく手配りして食物を多く作り出すべし」
とありました。

 

 

以下に書きますが、
明治以降では、

●さつまいも、じゃがいも、かぼちゃ

も強力な助っ人として取り入れられたそうです。

 

明治以降:農業技術の進歩と冷害に強い品目の栽培など

岩手県のページに、
「命を救った食べもの」の企画展のページ()がありました。

一部以下に引用させていただきます。

 

明治以降は、

「農薬・肥料の輸入、品種改良、土壌改良などにより生産性の向上を図ったほか、
さつまいも、じゃがいも、かぼちゃのような冷害に強い品目の作付けなど」

をすることで、
不作で大変困るということは少なくなったそうです。

また、
食べものが世界中から輸入できるようになった今、
不作で困った話が昔話になりつつあると書かれています。

 

 

ただ、
今でも約10年に1回は稲作の不作の年があるそうで、
平成5年に全国的に異常気象が多かった時は、
東北では大冷害となってタイやアメリカから米を輸入したとあります
(私も食べた記憶があります)。

 

サツマイモ

葉っぱハート形です(*^^*)

サツマイモの定植時期

さつまいも、
以前知り合いの農家の方から、
昔は田植えの合間に植えていて、
7月入ってくらいなら定植できるよと聞いた記憶があります。

私自身も、
種芋を埋めて自分で苗を栽培した時、
7月半ばくらいまで定植していた記憶です
(収穫したイモはそこまで大きくありませんでしたが^_^;)。

 

家にある、地域でもらったカレンダーの8月の農事歴には、
「サツマイモの移植」
とありました。

8月に入ってからだとさすがに遅そうな気もしてしまうのですが、
7月の土用の頃ならよく植えつけがされていたのかもしれません。

 

近いうちに、
今伸びている苗の先を少し切って、
定植してみようかと思います。

 

植えてあるサツマイモから苗を採る

サツマイモの苗が手に入らなくても、
すでに植えてあれば先っぽを切って植えられる、
すごい野菜サツマイモです(*^^*)

 

 

どの程度切るかですが、

「葉のついている節が3か所」

くらいでも苗になるそうです。

参考:「自然農・栽培の手引き いのちの営み、田畑の営み」
(著者:鏡山悦子、監修:川口由一、出版:南方新社

 

こんな記事も書いています。
よかったら読んでみてくださいね(*^^*)
●お家でさつまいもの種イモ保存&苗とり(こちら

 

サツマイモは高温好き

梅雨明けがとても暑くなっても、
サツマイモの場合は高温好きなのであまり心配なさそうです。
(ただ、水をたくさんあげないといけませんが(*^^*)

そう考えると、
サツマイモのありがたさを改めて感じます。

おいしいだけじゃない、
なかなかやるね、
サツマイモ。

 

まとめ

今年は気温がちょっと低めですが、
発想を変えて秋冬野菜を早めに植えるには
むしろ有利に働きそうです。

 

梅雨明けがとても暑くなってしまう可能性もあるので、
何とも言えないところはありますが、
とりあえずはいろいろな可能性を考えて頭に入れておこうと思ってます。

 

 

ナスの味か…。
まだ採れてないなあ(*^^*)
ナス、がんばってくれ!

 

読んでくださってありがとうー!!