雑草が肥料に!?~カラスノエンドウの根粒菌が家庭菜園の地力UPに【野草(雑草)】【無農薬・無肥料・草生栽培で家庭菜園の野菜づくり】

無農薬・無肥料・草生栽培で家庭菜園の野菜づくり

(2020年1月23日投稿記事)

こんにちは! わさびなです。

畑作業をしていたら、カラスノエンドウが根っこごととれました。
(いつもながらもうちょっときれいに撮影できるといいんですが(*^^*))。

 

葉っぱは、根元の方には丸っこい葉(左上)、のびてくると
先っぽがとがった長細い葉になっています。

春になると赤紫色のきれいな花をつけます。
またその時分に写真をブログにあげられたらと思います
(花と実の写真が撮れたので、この記事の終わりに写真を
あげました。よかったら見てくださいね♪)。

 

根っこのところ、小さな丸いものがいくつかついているのが
見えますでしょうか。これが根粒菌です。

実のところ、写真をとろうと思っていたらうっかり2、3日
放置してしまい、もう少しフレッシュでわかりやすい根粒菌が
多くついていたのですが、消えてました…(^_^;)。
(3月のキクイモ収穫時にとった写真を下に追記しました)

このカラスノエンドウ、なんと野菜に栄養を送ってくれます!
しかも食べられる! なんて経済的!!

今日はこのカラスノエンドウを、自分の家庭菜園ではどう
あつかっているか、また食べ方などについて書いてみます♪

カラスノエンドウについて

マメ科の草です。

自生環境  野原・土手・道端
花期    早春から初夏
果実    初夏(真っ黒くなります)
日本在来 (本州から沖縄まで分布)
別名    ヤハズエンドウ

(「雑草・野草の暮らしがわかる図鑑」岩槻秀明著・秀和システム2014
196ページから引用)

根粒菌とは

「マメ科にはね~、こんりゅうきんがつくからね~」とはじめて
「こんりゅうきん」という言葉を聞いた時「???」でした。
はじめて根粒菌の存在を知りました。

 

根粒菌とは、

マメ科植物に特有の共生菌で、根にこぶ状の根粒をつくって共生、
作物から栄養分をもらう代わりに空気中から固定した窒素を作物に
あたえる

(「新特産シリーズ ラッカセイ」鈴木一男著・農山漁村文化協会2011 14ページから引用)

 

そうです。

すごくないですか!
まさに畑で繰り広げられる「ギブ&デイク」。自然界はなんてよくできてるんだ!!

窒素は野菜の養分になります。自分で養分をもってくるシステムを
つくってるんですね。
自立した生存システム。すごすぎます、マメ科。

家庭菜園での管理

そのままにしておくと、花をつける頃には30cm以上になることも
あります。

種まきした場所の近くや苗を定植する場所の近くにあると、日当たりや
風通しに影響するので、刈ることをおすすめします。

私は、根を残して地上部だけ刈り、その場に置くことが多いです。
刈って浅くすきこんだり、別の場所に集めて堆肥にされる方も
いらっしゃいます。

 

花もとてもきれいなんですよね(*^▽^*)
早めに草を刈っておいた方が確実に楽なんですが、花きれい
だから見たいなあなんて残して、「あ、やっぱりちょっと
刈っておいたほうがよかった」なんてことを自分は繰り返して
しまいがちです。

でも、差し支えない場所なら花がさいて果実になるまでを
見るのもとても楽しいですよ♪

食べられる草

新しい若い葉・茎・つるを炒めたり、天ぷらにして食べて
美味しかった記憶があります。

炒めたものをパスタのソースに使うとおいしいなんて話を
耳にしたこともありますよ♪

 

 

「救荒雑草~飢えを救った雑草たち~」
佐合隆一著・全国農村教育協会2012 にも食べ方が出ていたので
引用します(125ページ)。

 

葉を茹でて水に浸し調理する。実を春に米として水に浸し、混ぜて
洗って粥または飯として食べるか、磨麺として蒸し餅を作る[備荒]。

日常の野菜ならびに救荒用とする[半澤]。

葉をお浸し。種子は春に米と混ぜ、粥または飯とする。またすり粉
となし穀米と混ぜて、餅、団子を作る[林]。

 

「磨麺」とは何なのでしょう…。ちょっと調べてみたのですが、
答えにたどり着けませんでした。調べもの案件に追加しておこう!(^^)!

ちなみに[]内は、この本が引用した文献だそうです。
この引用文献がまたすごい。
[備荒] 備荒草本図
[半澤] 半澤洵著「雑草学」(明治43年)
[林] 林泰治著「救荒植物とその食用法」朝鮮新書(昭和19年)

だそうです。自分が知らないだけで昔の人たちが蓄積してきた知恵が
たくさんあるということを改めて実感させられます。

 

 

3月のカラスノエンドウ(根っこに根粒菌)~キクイモ収穫時に撮影

この記事を最初に書いたのは1月でしたが、3月のキクイモ撮影時に
カラスノエンドウの根粒菌がもっとわかりやすく写真に撮れたので
追記します。

 

こんな感じです。

 

 

根を見ると小さな粒がたくさんついています。

 

 

にじりよってみました(ピントが…(^^;)。

 

 

この場所ではキクイモを5年になるでしょうか、育てています。
1回植えると、掘り残しから生えてくるのでほぼ自動運転で
キクイモが育っています(昨年は増えすぎを抑えるために苗を
抜きました)。

 

もともとカラスノエンドウもたくさん生えていましたが、
もりもり生えています。

 

 

ちなみにカラスノエンドウの小さい版のような
スズメノエンドウの姿も見られます。

手前カラスノエンドウの後ろに細い葉っぱの
カラスノエンドウに似たつくりの草が
スズメノエンドウです。

 

4月のカラスノエンドウとスズメノエンドウ

春のカラスノエンドウの写真を撮ってきました♪

 

 

花が咲いてしばらくすると、こんな実をつけます。
もう少しすると黒くなって中の種がはじけるようになります。

 

 

このカラスノエンドウのミニ版、
スズメノエンドウの写真もとってきました!

 

 

姿かたちはカラスノエンドウによく似ていますが、
葉がとても小さいです。

花の大きさもほーんとに小さいんです。
つぼみななのか、花が開いているのか、
うんと目を凝らしてもなかなかわかりません(私だけか??)。

 

 

こうしたマメ科の植物を見ると春が来たなあと実感します。
花もきれいで観察しているとあっと言う間に時間が
すぎます。

 

でも、きれいだなあなんて言っていると、温度が
上がって雨もふるうちに旺盛に繁殖して、何かを
育てている時、育てようとしている時には結構大変
になります。

敷き草にも使いたいので、差支えのない場所で
旺盛に繁殖してもらうようにしています。

 

 

このエンドウの季節がやって来ると、間もなくもっと背の高い夏の
草の出番がやってきます。

 

それぞれの出番があるんですよね。

 

草の生命力、生きる知恵にはいつも感心させられます。
私も見習おう(*^^*)

ここまで読んでくれてありがとうー!!

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