カラスノビシャク(半夏:ハンゲ)を掘ってみました♪(10月後半)【薬になる草】

無農薬・無肥料・草生栽培で家庭菜園の野菜づくり

こんにちは! わさびなです。

昨年夏からカラスノビシャクという草に注目しはじめたのですが、
昨年10月末に掘り上げてみました。

全然めずらしくない草なのですが、
球根が漢方薬に使われていると知って気になりはじめました。

草丈は低くても、
球根は結構深くに埋まっていて、
何度か普段使いの道具で掘ろうとしましたが球根までリーチできず。

夏野菜などの足元に生えていたので、
気になりながらもそのままにしていたのですが、
ついに掘り上げました!!

 

やったぜ!と記事を書こうと思っていたら、
何と1月も終わりになってた(^^;)

気を取り直して球根ブログデピューです!!

結構地中深くうまっている

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

掘り上げたら結構長かったカラスノビシャク。
地上部は葉と茎が短く出ているだけなので、
しっかり埋まっているんだなあと思いました。

 

ちなみに、カラスノビシャクの隣にあるのは、
ホリホリ(「horihori」)という道具です。

とても丈夫な道具で、
強い草も結構生えている自分の家庭菜園では、
重宝しています。

たとえば、深く伸びたギシギシの根にどいてもらう時や、
畝の中に見つけたヒガンバナを球根から掘り上げる時、
それにニンジンを掘ったりする時などにも使います。

(自分が翻訳に参加しているマザーアースニューズの
お役立ち道具紹介の記事で知ったのですが、
製造しているのは富田刃物という日本のメーカーでした

 

金属の部分は20cmくらいあって、
何度かこの愛用のホリホリでカラスノビシャクの球根を掘り上げようとしたんですが、
珠芽(しゅが:球根の上の小さな玉のようなもの)はとれても、
球根まで掘り上げることができませんでした。

近くにまだ、
夏野菜などが生えている時だったので、
根を傷つけないよう掘るのを先延ばしにしていました。

 

大きなスコップを使ってやっと収穫。
ずっと気になっていた球根はこれか!!
と感動でした(*^^*)

 

下:掘り上げた球根

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

葉や地中の珠芽(しゅが)~着実にコロニーを広げる繁殖システム

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

葉の真ん中あたりに、玉のようなものがついています。

 

もっと近寄ってみます。
(ちなみにすぐ下にある、
何となく逆ミッキーマウス的形の葉は、
カラスノビシャクの子どもの葉です)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この玉のようなものは珠芽(しゅが)というのだそうです。
わき芽が変形したものだそうで、
これがまた新しい株に育ちます。

若葉には見かけませんが、
葉がしっかりと3枚に分かれているものには、
よく見かけます。

球根がある程度の大きさになっているという合図のようにも見えますが、
どうなんだろう。

 

これは球根の近くにもついています。
(写真上部:2つあります)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

珠芽を地中と地上、両方から落として、
周辺に着々とカラスノビシャクが広がっていくシステムができているようです。

しかも球根は地中深くにうまっているので、
しっかり掘り返さないととれません。

 

すごいです。
手堅い繁殖システムです。

鹿児島では「ヒャクショウナカセ」と呼ばれていたそうですが、
納得です。

 

寒くなってくると店じまいは結構早そう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

10月後半にカラスノビシャクを掘って少ししてから、
霜が降りるまでではありませんが、
気温が一段と下がりました。

どうやら寒さにはあまり強くなさそう。
周囲の草に比べても、早く葉が黄色くなっていきました。
ほどなく地上からは姿が見えなくなっていました。

寒くなったらさっさと冬眠スタンスなのかもしれません。

 

あぜで栽培されていたことに納得

何年か家庭菜園を続けていますが、
昨年までまったくこの草に注目していませんでした。

注意して見るようになってから、
草を低めに管理しているところでは結構見かけることに気づきました。

 

カラスノビシャクは背が低いので、
背の高い草のない、
太陽の光が十分に届くところで繁殖するようです。

私が家庭菜園をしている場所は、
以前休耕田のような状態だったこともあったそうなのですが、
この草の球根は、
繁殖できる状態になるまで地中で眠っているのかもしれません。

そう考えると、
休耕田で草を刈ったら、
そのうちカラスノビシャクが生えてくるところもたくさんあるかもしれませんね。

 

写真:カタバミなど、背の低い草と一緒に生えているカラスノビシャク

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昔、あぜで栽培されていたそうですが、
納得しました。

 

あぜは通り道なので、
草が高くならないよう頻繁に草刈りをする場所です
(ただ、草刈り機だと草が短くなりすぎるかもしれないので、
カラスノビシャクを残すなら、
草丈を高めに残して刈ったり、大鎌で刈るのがベストなのかもしれません)。

球根は地中深くに埋まりますが、
あぜなら他の作物が生えていることがないので、
収穫もしやすそうです。

さらに、この草は強そうなので、
太陽の光さえ当たれば、
踏まれても、雨が少なめでも大丈夫そう。

 

なるほどなあと思いました(*^^*)

 

洗ってみた

洗ってみたところ、
大きさ2cmくらいの球根が出てきました!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ついでに珠芽も測ってみました。
5㎜くらいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

全体はこんな具合です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カラスノビシャクの効能

普通に生えているので、
「ただの草じゃーん」と思ってしまいそうなこの草。

漢方薬にも重宝されている草だと知ったのが昨年でした。

薬局でよく売られている漢方薬にも入っていました。
鼻水や、花粉症にも効くと聞く「小青竜湯」や、
お腹の風邪にも効き目がある「柴胡桂枝湯」にも、
「ハンゲ(カラスノビシャク)」の名が!!

この草にこんな効用が!と思ってしまいました。

 

 

 

 

 

 

ちなみに、「漢方と民間薬百科」(大塚敬節著:主婦の友社出版、1966)
(154~155頁)を見たところ、薬効として、

・嘔吐
・つわり
・せき
・利尿
・くつずれ
・毛生え薬
・のどのはれ

などと書かれていましたよ。

 

まとめ

昨年の夏から注目していたカラスノビシャク。
やっと球根が見れました。

よかった~と思っていたら、ふと疑問が。
この珠芽はどれくらいのスピードで育つのか?

研究テーマにとっておこう(*^^*)

読んでくれてありがとうー!!

 

関連記事:

●畑で「カラスノビシャク(半夏:ハンゲ)」をみつけました!【薬草:漢方生薬】

●夏の家庭菜園~きゅうり・さつまいもの足元、ニンジン種まき準備。カラスノビシャク(薬草:半夏)も思った以上にいろんな所に生えていました【無農薬・無肥料・草生栽培で家庭菜園の野菜づくり】【薬になる草】

●東洋医学(日本の伝統医学)とコロナウィルス(COVID-19):新たな時代にむけた産業・経済のあり方への可能性

●オオバコの種(車前子)をとってみました【薬にもなる草】

「ようこそ!葉っぱ科学館」多田多恵子著、2019少年写真新聞社~野菜づくりや自然学習に【おすすめ絵本・本】

そのヒガンバナどうする?:「ひがんばな」甲斐信枝作&「ヒガンバナのひみつ」かこさとし作~雑草対策を考えるのに、子供の自然学習に【おすすめ絵本】