1月の畑~種採り用のカブの移し替え【無農薬・無肥料・草生栽培で家庭菜園の野菜づくり】

冬野菜

こんにちは! わさびなです。

太陽の光も少しずつ強くなってきて、カブ(福井青かぶという品種
です)の葉元に小さな花芽ができていました。

 

種採りのために2本ほど、今育っている場所から違う場所に移し替え
えてきました♪

種採りする理由

<ひとつめの理由>
1つめは、
種採りをくりかえすと、その場所や環境に合った強い
植物ができるようになっていきます。
そして、出来具合もよくなるからです。

 

 

家庭菜園をはじめてしばらくは、種採りで強い野菜ができるように
なるなんて本当かなあ、と思っていたのですが、最初にそうかもと
思ったのは大根でした。

最初は本当に小さな大根(15cmもあったでしょうか)でしたが、
種採りしたものを次のシーズンに播いたところ、40センチメートル
くらいのものもできました(今から考えると種まき時期など他の要因も
大きかったかもしれません)。

 

 

一方、夏野菜はなかなかとれるようにならなくて(育苗しなかったこと
も大きかったかもしれません)、種採りが有効ともなかなか感じられません
でした。でも、夏野菜として一番早い時期から作りはじめたミニトマト、
3度目か4度目の自家採取の種あたりからでしょうか、明らかに実のつき方
が変わってきて、実自体も大きくなりました。その後キュウリも栽培と
自家採取をはじめて、種をとるごとにたくましくなっていくのがわかり、
種採りの効果を実感できるようになってきました。

 

年々夏の天候がきびしくなって、水やりが十分できなかったり、水分が
逆にありすぎたりで、思うように収穫ができている状態ではありませんが、
それでも、はじめのころと比べると変化がはっきりと感じられます。

 

 

<ふたつめの理由>

2つめは、
気候の変動が激しくなる中で、強そうな野菜の種類・品種を
確保して、優先的に強化したいと思っているからです。

 

 

この冬は、遅くまで気温があまり下がらず、虫食いが多発しました。
とくにターサイは、たくさんやられてしまいました。この冬だけで
なく、ターサイは年々育てるのが難しくなっているような気がします。

 

カブについては、虫害は最初西洋カブの方に集中しました。
次は福井青かぶか、と思われたところ気温が大分下がってきて
助かったのですが、その様子を見て、福井青かぶの方が育てやすそう
な印象を受けました。

 

アブラナ科は互いに交雑してしまうものが多くて、広さのない家庭菜園
レベルだと、授粉昆虫を防ぐネットをするなどの工夫をするにしても、
いろいろな種類の種採り全部をすることはできないので、絞る必要があります。

 

そこで、とりあえずターサイよりもカブを優先して、カブの中でも青かぶの
種採りをまずしようと決めました。

 

 

実際花芽のついた茎が伸び始めると(トウ立ち)、あれもこれも種採りを
したくなってしまい、結局交雑させてしまったりするんですが…(*^▽^*)

 

 

そういえば、カブ(原産地は地中海沿岸といわれているそうです)がいろんな
ナッパと自然交雑して、野沢菜などのナッパができたそうですよ♪

そう考えると交雑はクリエイティブな営みなんだなあと思います。
交雑したものは育ちも早く、早く食材になってくれるのでご飯づくりには助かります。

移しかえる理由

花が咲いてから、種が熟すまで、結構時間がかかります。
アブラナ科の種がとれるのは、たしか5月とか、6月とか、そんな印象
なんですが、場所を結構とるんです。

広さのあまりない家庭菜園だと、3~4月になって他の野菜の種をまいたり、
5月には夏野菜の定植をしたりする時に、じゃまになってしまいます。

また、日を遮ってしまったり、風通しがわるくなってしまったりして、
種を蒔いたり苗を定植したりしても、発芽や苗の育ちに影響します。

 

種がとれそうだと、何でもとってしまいたくなり、これで何度も
失敗しています。新しく育てたいものが植えることができない、
よく育たないんですよねえ(^^;

 

母本えらび

アブラナ科の種採り~自家不和合性

カブを含むアブラナ科は、自分だけでは種ができない性質があります
(自家不和合性)。ですので、最低でも2本以上の株がないと種が
できません。

 

理想的な母本数

「固定種野菜の種と育て方」(著者: 野口勲, 関野幸生、出版:創森社
によれば、理想的には最低でも30株以上の母本で種採りをする必要が
あるそうです。少ない数の似た形の母本で種採りを繰り返すと、
自家不和合性が働いてとれる種の数が激減することがあるそうです。

 

 

私の家庭菜園では、とても30本も種とりできません。
とりあえず、形の良いものを2本移しかえました。
後でもう何本か足すか、場所を選んで何本かそのまま残そうかなと
思っています。

そう考えると、他のアブラナ科のものと交雑するのも
自家不和合性が働くのを防ぐ役割があるのかもしれないなあなんて
思います。

 

うつしかえ作業

来シーズン使う予定のない、仮に周辺を使うことになっても、日光を遮る
らない南北に立てた畝の北側の場所をえらんで、とりあえず2本ほど移植
しました。

(※畝は南北にのびるように立てると、日光がどの場所にも満遍なく当たり
やすいそうです。太陽は東から西に動くとき、若干南よりを通ります(冬と
夏ではどのくらい南よりになるか、角度は異なります)。
ですので、南北に立てた畝の北側に株を移し替えておけば、残りの場所に
太陽の陰ができることがありません。)

 

掘り上げると小さな根っこがたくさん出ていて、周りに土がびっしり
ついています。その土を落とさずにそのまま移植します。
カブ、食べたら美味しそう…(*^^*)

上手く根付いてくれるかな。
様子をみてみます。

 

ここまで読んでくれてありがとうー!!
~参考文献~

「固定種野菜の種と育て方」(著者: 野口勲, 関野幸生、出版:創森社