人生は複雑である

一生の間にはどんな出来事に出あうかわからない

どのような場合にもそれを善用して自分を完成するために役立たせよう~

―ー額田晋著「自然・生命・人間」より
(東邦大学ウェブサイト、額田医学生物学研究所ウェブサイト )

少し前にフェンネル栽培などについての記事を書いたのですが、
その際フェンネルについてインターネットで調べたところ、
東邦大学医学部付属・額田医学生物学研究所のウェブサイトを
拝見する機会がありました。

フェンネルのページを見終えてから、
”創立者「額田晋」の世界観”
とあるのが気になってクリックしてみました。

そこには、額田医学生物学研究所の創立者
(および東邦大学創立者)である額田晋氏の著書「自然・生命・人間」
が引用されていました。

恥ずかしながら額田晋氏のことをそれまで存じ上げなかったのですが、
その壮大な世界観に引き込まれました。

今もパソコンに向かってキーボードを打っていますが、このような
便利な世の中になると、やろうと思えばそれこそほとんど家の中で
パソコンを使っていろいろな用事を済ましてしまうこともできます。

太陽が照っていることも、風が吹いていることも、雲が流れていることも
感じることなく一日が終わってしまうこともあります。

でも、どのような時でも、自分はこの壮大な自然の中で生きているのだ
ということを思い出させてくれる額田晋氏の文でした。

額田晋氏は、流行していた結核の治療もされていたそうです。
多くの生死を見つめる立場にあって、このような世界観にたどり着かれた
のかもしれません。

以下、額田晋氏の経歴を東邦大学のウェブサイトを参考にさせて
いただき、ご紹介します。

【額田晋氏について】

額田晋氏(明治19年12月22日生まれー昭和39年9月29日逝去)

社会が成熟し発展するためには女性の社会進出が必要との考えから、
兄の豊氏とともに、大正14年帝国女子医専(東邦大学の前身)を設立。
昭和14年には、当時大変流行した結核の克服を目指して
額田医学生物学研究所を設立しました。

1957年に、著書「自然・生命・人間」が発行されました。

私は医療関係者でも医学部出身でもありませんが、
大変心を打たれ、その後も何度か見ています。

そして、八方ふさがりのように見える今、
どのようにすれば出口へと向かうことができるのか。

次の言葉に深い示唆を感じます。

「現代の人間の上に襲いかかっている多くの危険や、
混乱や災難が過去の経験以上に甚だしいのは、
科学というものによってえたさまざまの力を濫用したためである。

そしてこれは人々がこれまで、
科学の物質的応用方面だけに心をうばわれて、
科学はわれわれ人類を大自然の真理に導くものであるという
科学本来の目的を悟らなかった結果に外ならないのである。」

「すべての善い主張 善い意見 善い判断は
正しい知識にほかならないのだ 
正しい知識こそは実に正しい思想と行動との源泉であるのだ」

「われらは良心にきいて恥じない行いをするであろう
だが良心が真に良心であるためには
正しい知識によって準備されなければならない」

「つねに正しい知識を求めよう
そして正しい知識にもとづいて世のため人のため
社会のためにはたらこう」

今、そしてこれから、何を指針として生きていくのか。

私だけではなく、多くの方々が額田晋氏の文章から
力をもらえるのではないかと思います。

以下、額田晋氏著書「自然・生命・人間」の「思うまま」の項から
少しだけ引用させていただきます。

ただ、この項全体が一体化して壮大な世界ができていると感じます。
ご興味をお持ちになった方は、ぜひ全文を東邦大学のウェブサイトで
ご覧になってみてください。

東邦大学のウェブサイトで全文を一般公開してくださっています。
また、額田医学生物学研究所のウェブサイトでも一部掲載して
くださっています。

額田晋氏著書「自然・生命・人間」:「思うまま」から~

「人生はわれらの内心の表現であり
日々の行為はわれらの内心の絶え間ない現れである
それゆえ心の持ち方ほど大切なものはない」

「無限なる天体のうちに 雄大な自然なるうちに
そして美しい青空のもとに
われらは生活しているのである」

「人間は人間だけで生きているのではない
われわれのまわりには山あり川あり
草あり木あり あらゆるものがある
その中に人間として生をうけたのである」

「人間はもともと大自然の一部として
自然界のうちに生き
大自然のうちに生命を託しているのである」

「人生は自分のものではなく 生命を与えてくれた自然のものである
そして人生の目的は人間ではなく大自然そのもののうちにあるのだ
それゆえ われらは自然の動きに一致して
絶えず自己および他人の完成への道を進まねばならぬ」

「その日その日に最善の努力をつくそう
自分の力のかぎり努力しながら毎日を過ごすとき
われらは大いなる喜びと生き甲斐を感じるのである」

「どんな場合にも心の持ち方が大切である
失意の境遇にあっても
決して望みを失ってはならない」

「人生は複雑である 一生の間には
どんな出来事に出あうかわからない
どのような場合にもそれを善用して
自分を完成するために役立たせよう」

「しずかに自分の心を大自然の偉大な力に通わせながら
人間として生きられるだけ生き
そして社会のため人間のために
はたらけるだけ働いてみようではないか」

(本記事作成に際し、東邦大学・額田医学生物学研究所および東邦大学の
ウェブサイトを参考にさせていただきました。)

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